新型肺炎で「会わない」バレンタイン 小売モデルの転換加速

映画館のバレンタインデー期間限定上映は中止になり、マスクをつけて食事をしてもウィンドウショッピングをしても落ち着かないので、新型肺炎が拡大する中で、バレンタインデーには「クラウド上のデート」がふさわしいようだ。2020年は大変なスタートとなったものの、各大手商業施設が伝統的に消費が旺盛になるバレンタインのシーズンを見逃すはずがない。QRコードをスキャンしてオンラインショップをのぞいてみると、ライブ配信やグループがクラウドショッピングガイドになり、「隔離≠愛の隔離」というスローガンが掲げられていた。実体型企業はオフラインの顧客不足に積極的に対処するとともに、オンラインとオフラインの融合を加速させている。「新民晩報」が伝えた。

「遠距離恋愛」しかできない今年のバレンタイン

今年のバレンタインはちょうど金曜日に当たり、企業にとっては願ってもない巡り合わせだったが、新型コロナウイルス肺炎によってさまざまな計画は泡と消えた。

上海市民の範さんは、「彼とは昨年の終わり頃からつきあい始めて、春節(旧正月、今年は1月25日)には家族に会う約束をした。今では、徐匯エリアと虹橋エリアにそれぞれ住んでいて、『遠距離恋愛』になってしまった」と嘆く。範さんも彼氏も在宅勤務で、いろいろ考えた末、初めてのバレンタインデーは直接会うのをやめ、「ネットの動画でデートする」ことにした。

「自分は家にいる、自分は偉い、国のためにマスクを節約している」、「命は実に尊い、愛情も命ほど尊くはない」。特殊な時期に迎えたバレンタインには、ネットにたくさんの投稿が寄せられた。その背後には、ネットユーザーの間で「クラウド上のデート」が認知されていることがある。一部のネット企業は、「クラウド告白」の機能を打ち出したり、「クラウドカラオケ」、「クラウドダンス」などを打ち出したりし、ネット技術を利用して恋人達が一緒に楽しめることを増やしている。

「クラウドイベントデー」でもプレゼント 商業施設もアシスト

バレンタインに直接会えないとしても、プレゼントを欠かすわけにはいかない。花束のようになったマスクが、創意にあふれると評判になりSNSで拡散された。これはユーモアというだけでなく、美団外売のビッグデータによれば、2月14日に配送希望の「プレゼント」の注文は前日比30%増加し、中でもマスクが一番人気だという。

実体型企業にとってみれば、春節はさんざんだったので、バレンタインを外すわけにはいかない。宅配便企業が徐々に企業活動を再開して、ネットでの商品選択、QRコードをスキャンしてグループに入る、オンラインショップでの注文、さらにはライブ配信で商品を売るなど、さまざまなマーケティング手段がすべてオンライン化し、ジュエリー・アクセサリー、化粧品、スポーツ用品ブランドなどの人気商品もすべてオンラインに進出し、非接触型配送によって消費者の元へ届けられるようになった。また企業の中にはデリバリーに対応できる外食産業のテナントを集め、自社の公式微博(ウェイボー)を通じて注文を取り、ディスプレー越しに愛する人と晩餐のひとときを共にするサービスを提供するところもある。

大まかな統計によれば、上海にあるラッフルズ、世茂広場、港匯広場、興業太古匯、第一百貨、プランタン、百聯世紀ショッピングセンター、静安大融城、永安百貨などの商業施設は、軒並みバレンタインのマーケティングイベントをオンラインに移し、「クラウドイベントデー」をアシストする小規模勢力になっている。

実体型企業のオンライン・オフライン融合が加速

自分たちの身を守るためにECの得意分野に進出する。実体型企業のこうした動きは果たして有効だろうか。実際、一部の実体型企業はすでにオンラインとオフラインの展開を続けており、これは自分を守る道でもあれば、一種の試練でもある。

凱徳集団によると、新型肺炎が発生してから、多くの業者が店頭での接客を減らすことを考え、閉店を検討しているところさえある。しかし凱徳は凱徳星商城と提携して、オンラインの業務量を増やし、人手をオンラインへと移し始めた。会員システムのビッグデータを利用して、正確にターゲットを絞ったマーケティングを行うことで、凱徳星商城は某商業施設の店じまいしようとしていたテナントを支援し、オンラインでわずか2時間で商品3千点を売り上げ、1日の売上高は41万元(約645万円)に達した。新たな顧客の付帯売上増加率は平均10%に達し、1週間以内のリピート売上増加率は平均35%を超えた。

凱徳集団(中国)デジタル化戦略・イノベーションの李■(王へんに争)潔取締役社長は、「このたびの新型肺炎が小売産業の今後の発展に重要な影響を与えた。オンラインとオフラインの境界が急速にあいまいになり、あいまいな状態から境界がない状態へと変わり、オフライン小売はデジタル化に受け身に適応した段階からこれを主体的に応用する段階へと進んでいる。より重要なことは、新しい消費習慣が今まさに生まれつつあることだ」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2020年2月14日

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