英、「権力の空白」懸念=ジョンソン首相不在、決定権も不明―新型コロナ

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【ロンドン時事】新型コロナウイルスの症状悪化で集中治療室(ICU)に移されたジョンソン英首相の治療が続く中、首相代行となったラーブ外相の権限をめぐり英国内で議論が起きている。成文憲法を持たない英国で、首相不在の場合に外出の規制解除など重大決定を誰が下すのか、明確な指針はない。「政権中枢に権力の空白ができる」(英メディア)と懸念も浮上してきた。 3月23日に事実上の外出禁止令を出したジョンソン首相は、3週間後に見直しを行うと表明していた。7日、首相代行として記者会見に臨んだラーブ外相は「まだその段階にない」と見直し延期を示唆した。 しかし、どの程度の延期を念頭に置いているのか、はっきり答えられない。誰が決定権を握るのか繰り返し問われても明確な回答はなく「(首相代行の)憲法上の地位をめぐる混乱が増した」(英紙デーリー・テレグラフ)と報じられた。 首相はICUに入る前、ラーブ氏に「必要に応じて」職務を代行するよう求めたが、権限委譲の範囲がどの程度なのか不明。報道によれば、首相不在時の重大決定は閣内の合意によるものの、それを取り仕切るはずの代行の権限は厳しく制限されると考えられている。即断即決の重大な判断が果たしてできるのか、ラーブ氏自身にも分からない可能性がある。 8日午前の段階で、首相の容体は「安定している」(政府高官)と伝えられた。回復してもすぐに職務復帰できる見込みは薄い。未曽有の国難に直面する中、円滑な政権運営へ手探りが続く。(了)

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