バレンシア、リカルド・トルモサーキットで行なわれているMotoGP第13戦ヨーロッパGP。そのMotoGPクラス予選が実施され、KTMのポル・エスパルガロがポールポジションを獲得した。
MotoGPクラスの予選組分けだが、中上貴晶(LCRホンダ)は直接Q2進出。また初日の走行は欠場したバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、そしてそのチームメイトのマーベリック・ビニャーレスはQ1からの出走となった。
予選開始時には上空からは日差しが降り注いでいたが、路面はまだ大部分がウエットで、一部が乾いているという難しいコンディションとなった。
Q1が開始されると、各ライダーはレインタイヤでコースイン。最初のアタックが行なわれてひとまずのトップタイムとしたのは、1分41秒791をマークしたミゲル・オリベイラ(テック3・KTM)。2番手にはステファン・ブラドル(レプソル・ホンダ)が続いた。
セッション折返しを過ぎてもこのオーダーは変わらず。そしてオリベイラは1分40秒795までタイムを縮めてトップの座を固めていた。
周回を重ねる毎に路面コンディションが改善しつつあるようで、レーシングラインは乾いている部分が増えてきた。暫定トップのオリベイラは残り2分で1分40秒771までタイムを短縮した。
セッション終了直前の計測では、ザルコが1分40秒821をマーク。2番手に割って入った。
最終アタックではオリベイラとザルコを超えてくるライダーは現れず、このふたりがQ2へと駒を進めた。また2日目からヨーロッパGPに参加したロッシは8番手で、5番手に終わったビニャーレス共々Q1敗退となった。
続くQ2が開始されると、まずは出走した全ライダーがレインタイヤでコースイン。路面は乾きつつあるとは言え、まだスリックタイヤを履くようなコンディションにはなっていないようだ。
序盤の計測ではスズキのジョアン・ミルが1分41秒662でトップに立っていたが、タイム更新が続き、チームメイトのアレックス・リンスが1分41秒254でトップに立った。
レーシングラインは所々乾いている様子が見て取れたが、依然として大きく水しぶきをあげる部分も残っている状態だ。
セッション残り5分半、中上が1分40秒530を叩き出して一気にトップへ浮上してきた。
他のライダーも後半のアタックに入っており、ミックスコンディションを得意とするジャック・ミラー(プラマック)もハイペースな走りを披露。ミラーは1分40秒893で2番手に続いた。
ただミラーをもってしても厳しい路面なのか、彼はバランスを崩してあわや転倒、というシーンもあった。
残り2分、リンスが1分40秒525をマーク。中上を超えてトップタイムとした。
その直後、中上が最終コーナーで転倒を喫してしまった。ただダメージは少ないようで、すぐにコースへ戻った。ただ既に残り時間は少なく、タイム更新は望めない状況だ。
残り30秒、ポル・エスパルガロ(KTM)が一気に自己ベストを更新する走りで、1分40秒434を記録。リンスを超えてトップに躍り出た。
結局、最後のアタックでこれを超えるライダーは現れず、ポルがポールポジションを獲得した。2番手はリンス、3番手には中上が並んだ。中上は2戦連続、今季3度目のフロントロウだ。
Read Also:
- Moto3ヨーロッパ予選:マクフィー雨の走りまとめPP。日本勢最上位は小椋4番手
- ヤマハの”不正”に、アレックス・マルケスも持論「ライダーたちも知っていたはず」
- ビニャーレス、6基目のエンジンを使用。ヨーロッパGP決勝はピットレーンからスタートへ
- ”揺れる”ヤマハ、今度はメンバー1名のコロナ感染が判明。チームマネージャー含む5名が隔離
- ロッシ弟のマリーニ、アビンティアでMotoGP昇格が決定。僚友はバスティアニーニ
順位 | ライダー | 周回数 | タイム | 差 | 前車との差 | 平均速度 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ポル エスパルガロ | 9 | 1'40.434 | 143.556 | ||
2 | アレックス リンス | 9 | 1'40.475 | 0.041 | 0.041 | 143.498 |
3 | 中上 貴晶 | 8 | 1'40.530 | 0.096 | 0.055 | 143.419 |
フルリザルトを見る |