「公務員vs普通の会社員」退職金が多いのはどっちか

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Aleksei Morozov/iStock

何かと比較されることが多いのが、公務員と会社員です。

バブル景気の頃、公務員は決して人気職とはいえませんでした。それが一転、バブル崩壊後は公務員に人気が集中し、現在も高い倍率のまま推移しています。

景気が良いときは、公務員よりも給与やボーナスが多い民間企業はたくさんあったため、公務員になりたがる人が多くなかったのですね。

そんなバブル世代も今50代を迎え、定年退職までもうひと頑張りというところまで来ています。

民間企業を選んだ人と公務員を選んだ人、勤め人として最後の大きな報酬である退職金はどちらが多いのでしょうか。

私は大学卒業後、信用金庫での勤務経験があり、FPの資格を持つファイナンシャルアドバイザーとして、多くの方のファイナンシャルプラニングに関わってきました。

そこで今回は、公務員と会社員の退職金について見ていきたいと思います。

公務員は定年退職金をいくらもらっているのか

まずは、国家公務員の定年退職金についてみていきたいと思います。

内閣官房が公表した「令和元年度 退職手当の支給状況」によると、国家公務員常勤職員の平均退職金額は以下の通りです。

  • 常勤職員(定年):2090万6千円
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参考記事

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続いて総務省公表の「平成31年地方公務員給与の実態」によると、地方公務員(一般職員)勤続25年以上の定年等退職者の平均退職金額は以下の通りです。

  • 都道府県:2183万9千円
  • 指定都市:2119万3千円
  • 市:2126万8千円
  • 町村:2008万1千円

国家公務員がやや少ない印象を受けますが、これは国家公務員の平均退職金額に勤続年数が考慮されていないためです。

国家公務員の常勤職員で勤続年数35~39年で退職を迎えた場合、平均退職金額は2293万円6000円となっており、地方公務員より多い額が支給されていることがわかります。

会社員は退職金をいくらもらっているのか

続いて、会社員の平均退職金額を見ていきたいと思います。

厚生労働省公表の「退職給付(一時金・年金)の支給実態(平成30年)」によると、勤続20年以上かつ45歳以上の退職者の1人平均退職給付額(定年)は以下の通りです。

  • 大学・大学院卒(管理・事務・技術職):1983万円
  • 高校卒(管理・事務・技術職):1618万円
  • 高校卒(現業職):1159万円

いかがでしたでしょうか。

大学・大学院卒の会社員と比較すると国家公務員、地方公務員の退職金の方が若干多いですが、あまり大きな差がないことを意外に思われた人もいるかもしれませんね。

これは公務員の退職手当は民間企業の退職金額と乖離しすぎないように見直しが行われているためです。

報酬が景気に左右されないと思われがちな公務員ですが、最近では民間企業の報酬に合わせて調整されるようになりました。

報酬が景気に左右されにくいがゆえに不景気になると「公務員叩き」が目立つ傾向があります。どんな時も真面目に働く公務員の人たちはちょっぴり切ない気持ちになりそうですね。

時代に合わせて変化する退職金制度

ここまで公務員と会社員の退職金を見てきましたが、最近では自社の退職金制度を見直す企業が増えています。

また、従来の勤続年数に応じて金額が決まっている退職金から、従業員自ら退職金の積立金を運用する企業型確定拠出年金制度に切り替える企業も増えています。

皆さんの中にも、ある日突然投資信託などの運用商品が掲載された分厚い冊子を渡されて、これから自分で運用指図をしてくださいと言われた人もいるかもしれません。

これまで資産運用を積極的にしてこなかった人にとっては、「自分の退職金を自分で運用するなんて無理!」と思った人も多いでしょう。

しかし、この低金利時代において、資産を増やすためには「資産運用」は欠かすことのできない手段です。多くの企業が自社の退職金制度に取り入れるのも不思議ではないと言えるでしょう。

資産運用で注意すべきこと

しかし、初心者がいきなり資産運用をスタートすると、イタイ失敗を経験するかもしれません。この世の中には投資信託や株、FX、仮想通貨・・・様々な投資商品が溢れています。

また、投資信託一つとっても、6000種類ほどの商品があります。この中から自分が思っているような理想の商品を探すことは想像以上に大変な作業です。

このような状況で、ひとりで運用をスタートしてしまうと、落とし穴にはまってしまう可能性がありますので注意が必要です。

皆さんの中には「元本割れ」という経験を繰り返しながら自分に合った商品を探している人も多いでしょう。

「できるだけ失敗したくない」、「自分は何事もマニュアルをよく読んでからスタートするタイプだ」という人は、自力でなんとなく資産運用を始めずに、資産運用のプロのアドバイザーに相談してください。

そうすれば、失敗しないで商品を選ぶことができますから、かえってオススメですよ。

おわりにかえて

最近では退職金制度がない企業も増えてきました。今後は自分の老後資金は自分で作るものだと思って準備する方が賢明と言えるでしょう。

しかし、前述のとおり、独学で始めると資産運用は回り道をしてしまう可能性が高いどころか、失敗で終わってしまう可能性もあります。

資産運用にプロのアドバイスは欠かせません。まずはマネーセミナーや相談会等を上手に活用し、自分に合ったアドバイザーを探すことをおすすめします。

無料で受けられるサービスからだと参加しやすいので、無料のものから始めると良いでしょう。

これを機に老後に向けて資産運用を始めてみてはいかがでしょうか。

参考資料

  • 人事院「退職手当の支給状況(令和元年度)」
  • 総務省「平成31年地方公務員給与の実態」
  • 厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況 退職給付(一時金・年金)の支給
  • マネイロ「資産運用はじめてガイド」

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