投資拡大の動きと、長期・分散・積立の「投資3原則」への理解

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3原則を理解した投資拡大の動き

投資教育に力を注いできたものとして、ビジネスパーソン1万人アンケートの結果のなかで特にうれしかったのは、いわゆる投資の3原則に当たる長期投資、分散投資、積立投資への理解が急速に深まっていることです。

同アンケートでは、2010年から継続して長期投資、分散投資、積立投資が「有効であると思うか」を聞いてきました。その結果は、下のグラフの通りです。

2016年を底に3つの原則に対する「有効である」と回答する人の比率、すなわち「理解度」が増加に転じていることがわかります。中でも長期投資、分散投資への理解度は、過去10年間の調査で初めて50%を上回ったことが注目できます。

特に、以前『会社員・公務員に投資家が増えている。特に積極的な30代男性』でお伝えしたとおり、2016年くらいからの投資をしている人の比率の上昇と軌を一にしている点が心強いところです。

その一方で、積立投資への理解度は大きく改善しているとはいえ、まだ出遅れています。

せっかく、確定拠出年金やつみたてNISA(少額投資非課税制度)など、積立投資の有効性を実感できる非課税制度が拡充・導入されてきたので、もっと積立投資の有効性に対する理解が深まるといいと思います。

長期・分散・積立投資の理解度(有効であるとの回答比率) (単位:%)

出所:フィデリティ退職・投資教育研究所「サラリーマン1万人アンケート」(2010年、2013年、2015年、2016年、2018年、2019年)と「勤労者3万人アンケート」(2014年、非正規雇用者、自営業者を含む母数から他の調査と同様の対象者2万1036人を抽出)、フィデリティ・インスティテュート 退職・投資教育研究所「ビジネスパーソン1万人アンケート」(2020年)

30代の理解度が高く、新しい投資の動きをけん引しているのかも

3原則の理解度をセグメント別にみると、年代では30代が3原則ともに最も高い理解度を示しています。また投資をしている人のセグメントも3原則ともに高い理解度となっています。特に長期投資と分散投資は8割を超える方が有効だと回答していて、その浸透度が高いことに驚かされます。

また、以前『収入減が目立つコロナ禍で、投資を積極化した1割の人の理由』でコロナ禍の資産運用に対する影響をまとめていますが、コロナ禍で投資を始めた・増額したと回答した1,156人のなかでも3原則は理解度が高くなっています。

4分の3が長期投資と分散投資の有効性を理解し、また6割が積立投資の効果を理解していることが特徴となっています。

さらに「お金の情報に関する情報源」として金融機関のセミナーを挙げている方々でも同様に3原則が理解されていることもうれしい限りです。

フィデリティ・インスティテュート 退職・投資教育研究所 所長 野尻 哲史

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