「日本の職人」は実は中国の俳優、日本製と偽って鍋販売、「返品拒否された」との声も―中国メディア

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中国メディアの澎湃新聞は16日、中国のネットショップで「日本製」をうたってフライパンを販売していた企業に詐欺の疑いが持ち上がった問題について、「消費者の権利保護が困難に直面している」との記事を掲載した。

法律に詳しいブロガー・王海(ワン・ハイ)氏の投稿をきっかけに疑いの目が向けられることになったのは「壹加生活」という店で、王氏は昨年12月に「壹加生活が販売している日本製の鍋は偽物。広告に出てくる日本の職人は中国の役者だ」と指摘した。中国メディアの調べによると、商品購入者のレシートに記されていた「メーカー:日本株式会社伊藤製作所、住所:日本富山県射水市松木」という情報は事実と異なり、輸入元の中国企業の名称は商品の内包と外包で違うものが記されていたという。

澎湃新聞の記事は「800~1400元余り(約1万3000~2万4000円)という価格ではあるが、その理念が多くのネットユーザーを動かし、鍋はよく売れた。だが昨年末に国内の代理工場での生産だということが中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で明らかにされた」とし、上海の市場監督当局が「壹加の関連会社がネットショップを通して虚偽の宣伝を行っている」との通報を受けて夜通しの検査を行ったことなどに言及した上で、「消費者の権利保護の道は依然、開きにくいことが追跡調査で分かった」と指摘。「一部消費者は返金時に抵抗に遭っている」と述べ、陝西省弁護士協会の王浩(ワン・ハオ)常務理事が「壹加は虚偽の説明によって消費者を間違った認識に陥れ、このことに基づいて実際には代理工場で生産された鍋の購入が行われた。この行為は消費者権益保護法の詐欺についての定義と合致する。消費者は壹加に『退一賠三』の法定義務の履行を要求することができる」との認識を示したことを伝えた。

「退一」は無条件の返金、「賠三」は消費者の損失の3倍の賠償を指し、消費者保護法第55条で「経営者が提供した商品あるいはサービスに詐欺行為がある場合、『退一賠三』を実施せねばならない」とされており、多くの人が取材に対して「壹加は『退一賠三』の履行を拒否した。鍋を返送して購入費用が返金されるだけだった」と答えたそうだ。また、ある人からは「壹加のカスタマーサービスは使用済みであることを理由に返品を拒否した。通販のプラットフォームが介入してやっと返金された」との声が寄せられたという。

記事はまた、消費者協会による調停や提訴などの方法が専門家から示されたことを紹介した上で、「一つ1000元(約1万7000円)の鍋のために証拠を集めて訴えを起こすとなると時間もエネルギーも費やすことになる」と指摘。この他、「多くのプラットフォームは自主的な返品ルートを提供しているが消費者がコンプライアンスに不適合な商品を購入した場合に『退一賠三』という選択肢を提供していない」とし、消費者と専門家からそれぞれ「このことは間接的に消費者が権利を守る際のコストを増やす」「プラットフォーム側が『退一賠三』という選択肢を実現できる場合、前提となるのは大量の調査コストだ。これが措置の実行を難しくしている」との声が上がったことを伝えた。(翻訳・編集/野谷)

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