夕食の皿を食卓に運んだとき、郵便物や眼鏡、リモコンをどかしてから置く。昨日片づけたはずなのに、また同じことをしている。これはだらしなさではなく、食卓に物が集まる仕組みがあるからです。ここでは、食卓に集まりやすいものを整理し、それぞれの置き場所と出口のつくり方を紹介します。
食卓に物が集まるのは「出口がない」から
食卓には入口がたくさんあります。郵便物、買ってきた薬、読みかけの書類。ところが、そこから物を外へ出す決まった時間や場所は、多くの家庭にありません。入ってくる量から出ていく量を引いた分が、そのまま食卓の上の山になります。片づけが足りないのではなく、出口のない場所に物を置き続けていたのです。
たとえば紙の場合、仮に1日3枚届くとすると、1週間で21枚、1か月で約90枚、1年では1000枚を超えます。1000枚を重ねると高さは約10cm。牛乳パックの半分ほどの量です。この紙の山があると、そこは「物を置いていい場所」という合図になり、眼鏡やリモコン、薬の袋まで呼び寄せます。
食卓に集まりやすいものと置き場所の決め方
眼鏡は「読む場所」に帰る
食卓は家の中で一番字を読む場所になりがちです。郵便を開ける、薬の説明書を読む、明細を確かめる。眼鏡は使い終わった場所に置かれるため、食卓に残ります。何本あっても、読む場所ごとに帰る場所を1つ決めます。一番よく座る椅子の手の届くところに、小さな皿や箱の蓋を置くだけで十分です。新しい物を買う必要はありません。
リモコンは使う場所の横へ
テレビ、録画機、エアコン、照明。4本並ぶと、1人分の取り皿2枚分ほどの面積になります。毎日使うのはテレビのリモコン1本だけなのに、他の3本も食卓の面積を借りています。テレビを見る場所の横に置き場を1つ作り、エアコンのリモコンは付属の壁掛け台があれば壁に掛けます。リモコンに住所を与えると、食卓から離れます。
薬は今日の分だけを食卓に
食後に飲む薬を食卓に置くのは、忘れないための自然な判断です。問題は袋ごと置いてあること。今の薬、前の薬の残り、説明書、家族の分、補助食品の瓶まで加わり、一角が小さな薬局になります。今日飲む分だけを小さな空き容器に入れ、残りは袋ごと決めた引き出しへ。お薬手帳は病院に行くときに持つ鞄の中が住所です。前にもらった薬の残りは、自分で判断せず薬局で相談してください。
調味料は食器と一緒に下げる
醤油差し、ふりかけ、つま楊枝、七味。一度戻さなかった日から、食卓の真ん中が台所の出張所になります。出張所ができると、新しい調味料も自然にそこへ加わります。戻すきっかけを1つにすると、続けやすくなります。食器を下げるとき、調味料も一緒に下げる。お盆を1枚用意して食卓の常連をまとめておけば、1回で運べます。
お菓子は箱を手放して中身だけ残す
いただき物のお菓子は、みんなの目に入る食卓に置きたくなります。お返しを忘れないための気遣いとしても自然です。ただ、中身が半分になっても箱の面積は変わりません。頂いたその日に中身をいつもの器か缶に移し、箱の側面の賞味期限を缶の蓋に書き写します。箱と包み紙はその場で畳んで処分し、お返しの相手と日付は手帳か冷蔵庫横のメモに1行だけ残します。
作業道具は箱ごと戻す
充電ケーブル、ボールペン、メモ帳、家計簿。食卓は家の中で一番大きな平面なので、作業が集まりやすい場所です。作業をすること自体は問題ではなく、終わった後も道具が残ることが問題です。道具を1つの箱にまとめ、使い終わったら箱ごと棚へ戻します。箱が食卓にあるのは作業中だけにすると、食事の場所が戻ってきます。