毎日何かを頑張っているのに、1年後に「これができた」と言えるものが残らない。勉強もしているし、仕事もしているし、新しい挑戦について調べてもいる。予定は埋まっていて、疲れてもいる。それでも、はっきりとした成果がない。この状態を時間や才能の不足だと思う人は少なくありません。しかし、問題は努力の量ではなく、目標が多すぎることかもしれません。
複数の目標を持つことは、一見すると前向きなことです。ところが、それが「逃げ道」として働くことがあります。この記事では、目標を1つに絞ることで努力が結果に変わる理由と、今日からできる小さな手順を紹介します。
なぜ複数の目標は「逃げ道」になるのか
1つの目標が苦しくなると、人は別の目標へ移りたくなります。しかも、移動先は遊びではありません。勉強、運動、準備、情報収集。どれも立派な行動です。だから、逃げた感覚がありません。何もしないことで逃げた人は自分が怠けたと分かりますが、別の正しい努力へ移った人は「今日も頑張った」と思えます。ここに複数の目標が作る厄介な罠があります。
心理学の研究でも、失敗した場合の代案を考えた人は、本来の目標に関係する課題の成績が下がったと報告されています。疲れたからでも、目標の価値が消えたからでもなく、達成したいという欲求そのものが弱まったためだとされています。逃げ道は、失敗した後だけでなく、見えているだけで失敗する前から力を抜かせます。
また、ある目標に強くコミットすると、競合する別の目標が意識に上がりにくくなり、目標達成に役立つという報告もあります。集中とは、目の前のものを強く見ることだけではなく、他の可能性を一時的に見えなくすることです。複数の目標を同時に掲げると、自分でこの働きを壊してしまうことになります。
さらに、1つの行動を複数の目標に同時に結びつけると、それぞれの目標に対する有効性の感覚が薄れるという報告もあります。何にでも役立つ行動は、どの目標の終了条件にも届かないことがあります。調べ、学び、考えたけれど、作っていない、提出していない、誰にも届けていない。ここで必要なのは活動量ではなく成果物です。