立てて並べ、日付と区画で「見える化」する
冷凍庫の中で袋を積み重ねると、下にあるものは忘れられます。何かを探すために掘らなければならない状態では、奥の食材は使われないまま残ります。重ねるのをやめ、平らにした袋を立てて、引き出しの書類のように横に並べます。
すべての袋に中身と入れた日付を書き、肉・魚・野菜など簡単な区画に分けます。古いものは常に手前、新しいものは後ろへ入れる。この規則だけで、扉を開けたときにラベルが並んで見え、何も動かさずに中身が確認できます。
下ごしらえをまとめて、夕方の負担を減らす
疲れた夕方に、野菜を洗って皮をむき刻むのは大きな負担です。気力のある時間にまとめて下ごしらえをし、小分けして冷凍しておくと、夕食の準備が楽になります。
- 玉ねぎは刻む
- ネギは小口切りにする
- きのこは切り分ける
- 生姜はすりおろす
- にんじんは細切りにする
ほうれん草や小松菜のように、さっと湯に通してから凍らせた方が色と食感を保てるものもあります。米も一食分だけ炊くのではなく多めに炊き、一食分ずつ平らにして冷凍します。麺や潰した芋など、一度に作りがちなものも同じです。忙しい日は凍ったまま一食分だけ温めます。ただし、下ごしらえに時間をかけすぎないこと。合わない野菜は無理に冷凍しなくてもかまいません。
味付けしてから冷凍すると「未来の食事」になる
肉に味噌や塩麹、醤油とみりんを合わせた調味液などをからめてから冷凍すると、凍っている時間が味をなじませる時間になります。解凍後は焼く・煮るだけで夕食になります。朝に急いで漬けるより、味が入りやすいと感じる人もいます。
ここでの考え方は、残り物を保管するのではなく、まだ作っていない食事の部品を保管することです。カレーの元、麺に合わせるソース、焼くだけの餃子など、冷凍庫の中身が「過去の記録」から「楽な夕食の約束」に変わります。味の好みには個人差があるため、薄めの味付けから試すと調整しやすいです。
凍らせた方が良くなる食材もある
きのこは凍らせると細胞壁が壊れ、旨み成分の一つとされるグアニル酸が出やすくなるという説明があります。生のきのこより濃く深い味になると紹介されることもあります。豆腐は凍らせて解凍すると水分が抜け、弾力が出て味を吸いやすくなるとされます。これは食感の変化なので、好みが分かれます。すべての食材が良くなるわけではないため、まず少量で試すのが安全です。
旬の安い時期に買って冷凍する
旬の食材には、価格と質が同時に良くなる短い時期があります。夏の果物、一番いい時期のとうもろこし、秋のきのこ、油の乗る時期の魚などです。その時期に買って、平らに素早く冷凍しておくと、季節外れの高いものを買わずに済みます。ただし、冷凍庫の容量と食べきる量を考えて、入れすぎないことが前提です。
解凍は冷蔵庫か氷水、常温放置は避ける
基本は、明日使うものを今夜のうちに冷凍庫から冷蔵庫へ移すことです。寝ている間にゆっくり溶けます。急ぐときは袋をしっかり閉じて氷水を張ったボウルに沈めます。常温で置いておく解凍は、安全面で避けたい方法です。冷凍した野菜や薄切りの肉は、凍ったまま汁物や熱したフライパンに入れられることも多いので、食材に合わせて選びます。
入れすぎないことが最後の習慣
目的はできるだけたくさん保管することではなく、買ったものを全部きちんと食べることです。扉まで詰め込むと中身が見えなくなり、結局ロスになります。冷凍庫に余白があると、出し入れの判断がしやすくなります。合わない方法は無理に続けず、自分の生活に合う範囲で取り入れるのが現実的です。
冷凍庫の習慣を変えると、夕食の準備が「何もないところから作る」から「部品を組み立てる」に変わります。まずは、買った日に分けて平らに凍らせる、立てて並べる、古いものを手前にする。この3つから始めると、冷凍庫の奥に忘れられる食材を減らせます。