塩や酢を安易に使わない
草に塩をまく方法は、確かに枯れます。しかし塩はその場に留まらず、雨で横に流れて下に染み込み、土に溜まっていきます。土が草だけでなく何も育たない状態になるだけでなく、隣の敷地の植物に影響が及ぶこともあります。またコンクリートのひび割れから入った塩分は、中の鉄筋を錆びさせる原因になります。草を消すために駐車場の寿命を縮めることになりかねないため、塩は使わないほうが無難です。
台所にある食酢は濃度が4〜5%程度で、出たばかりの小さな芽には効くことがありますが、根を張った草には十分ではありません。海外で紹介される20〜30%の園芸用酢は、日本では一般の店でほとんど流通しておらず、仮に手に入れても皮膚や目への危険があるため、保護具が必要です。除草剤を使う場合は、農薬登録の表示を確認し、家庭菜園の近くで使えるかどうかを必ず確かめてください。
草の種類で対策を分ける
草への対応は、相手の種類によって大きく変わります。まず、メヒシバやオヒシバのように一年で枯れる草は、種でしか増えません。種をつけさせなければ、翌年の量を減らせます。刈り取るだけでも効果があります。
タンポポやギシギシのように、まっすぐ下に伸びる太い根を持つ草は、地上部を切っても根から何度も出てきます。根ごと抜く必要があるため、雨の翌日など土が柔らかい日を狙う価値が高い種類です。
スギナやヤブガラシのように地下で横に広がる草は、抜こうとして地下茎をちぎると、そのかけらから新しい株が出ることがあります。雑に抜くと増やしてしまうため、このタイプは「抜く」発想を一度置いて、地面を覆う方法に切り替えるのが現実的です。
生えにくい場所にするには、地面を覆う
防草シートは、砂利敷きの駐車場や通路の下に敷く布で、水は通すけれど光を通しません。種は光がないと発芽しにくいため、下から出てくるのを抑えられます。ただし敷けば終わりではなく、施工の差で3年ほどで草が突き抜ける家と、10年以上出ない家に分かれます。
防草シートを長持ちさせる4つの点
- 種類:薄い安価なものではなく、厚手で耐用年数が明記されたものを選ぶ
- 下地:草を抜いただけにせず、地面を平らにして石や根を取り除く
- 重ねと固定:継ぎ目は10cm以上重ね、固定具は50cm〜1m間隔で打つ
- 覆い:シートを露出させず、上に砂利を3〜5cm敷いて紫外線から守る
草はシートを突き破るというより、継ぎ目や固定穴、端の隙間から出てきます。ブロックの際、雨の落ち口、柱の根元は切り欠きが必要で、そこに隙間が残ると、1年後に草が出る場所はほぼその3箇所のどれかです。
固まる土や防草砂は、見た目が自然で施工が簡単ですが、下地が締まっていない場所や水が溜まる場所、車が乗る場所では数年で割れることがあります。割れた線から草が出るため、駐車場のような荷重がかかる場所には向きません。人だけが歩く通路や家の周りの細い空間に使う場合は、厚みを説明書の上限で入れ、水はけを先に直しておくと長持ちしやすくなります。面積が決まっていて車が乗る駐車場では、コンクリートで固めるのが草の問題としては最も確実な方法の一つで、長い目で見ると費用が抑えられることもあります。
花壇や木の周りはマルチングとグランドカバーで
花壇や木の周りなど植物を育てたい場所には、防草シートは使いません。育てたい植物が広がれず、土の中の生き物の働きも止まるからです。代わりに、樹脂のかけらや木のチップ、腐葉土を3〜5cmの厚さで土の表面に敷くマルチングをします。光を遮って土の中の種の発芽を抑えると同時に、夏の水分を保ち、地面の温度が上がりすぎるのを防ぎます。分解して土を良くする効果も期待でき、年に一度減った分を足すだけです。
木の幹や植物の茎に直接マルチング材を押し付けると、そこが常に湿って傷む原因になるため、数cmは開けて敷きます。また、土を開けたままにしない考え方として、背の低い植物で地面を覆う方法もあります。日陰で湿った場所にはコケ、日当たりの良い場所にはタマリュウ、歩く場所を兼ねるなら芝桜や這性の草が候補になります。植えた年から効果が出るわけではなく、覆い尽くすまでに1〜2年かかります。その期間だけは草むしりが必要ですが、その後は手がかかりにくくなります。
抜くなら雨の翌日、根元からまっすぐ
どうしても手で抜く場面では、雨の翌日を選びます。土が柔らかく緩んでいる状態で、草の根元と地面の境目を持ち、まっすぐ上にゆっくり引きます。乾いた土で勢いよく引くと、地上部だけがちぎれて根が残り、1週間後にはまた出てきます。熱湯や酢を使うなら、晴れて暑い日の午後が向いています。植物が暑さで弱っている時間帯のほうが、地上部へのダメージが大きくなりやすいからです。
草が生えるのは、土や隙間が開いているからです。今ある草を処理するだけでなく、先に地面を覆うか、種をつけさせないようにするか。その順番を変えるだけで、毎年同じ場所と格闘する時間は減らせます。