冷蔵庫の扉を閉めるとき、ずしりと重さを感じることはありませんか。棚には食材がそれほど入っていないのに、扉だけが重い。その多くは、使いかけの調味料と、開けていないのに置き続けている瓶や小袋です。調味料のラベルに書かれた日付は未開封のまま適切に保存した場合の目安で、開けた瞬間から保存の条件は変わります。まずは負担の少ない場所から順に、残すものと手放すものを分けていきましょう。
最初に手をつけたいのは「使う予定のない小袋」
扉の上段に小さな袋がいくつも入っているなら、そこから始めます。惣菜に付いていたタレやからし、弁当の醤油、寿司のわさび、ラーメンの使わなかったスープの素。どれも「いつか使うかも」と取っておいたものですが、実際に醤油を使うときは瓶を使い、からしが必要なときはチューブを使うため、小袋の出番はなかなか来ません。小袋にも賞味期限があります。袋の端の小さな日付を確認し、その食事で使わなかったものは食事の片付けのときに手放すと、上段が一段分空きます。これは捨てる作業というより、役目を終えたものを戻す作業です。
同じ種類が2本あるチューブを1本にまとめる
わさび、生姜、にんにく、からしなどのチューブは便利ですが、細くて軽いため扉の中で倒れ、奥に落ちて見えなくなります。見えなくなると存在を忘れ、同じ生姜を買ってしまうこともあります。チューブは真ん中から押して使うため、最後の3分の1が出にくくなり、まだ中身があるのに新しいものを開けたくなります。まずはコップや細い空き瓶に頭を下にして立てて保管します。中身が口の方へ集まり、最後まで出しやすくなります。同じ種類は1本だけにし、2本目は1本目が空になってから買うと、扉を開けたときに在庫が一目で分かります。
冷蔵庫に入れなくてよい調味料を常温の棚へ移す
みりんや酢、料理酒など、開封後も常温保存できるものは冷蔵庫の場所を取っています。みりんは冷蔵庫に入れると糖分が結晶になって固まることがあるため、涼しく暗い場所での常温保存が向くとされています。一方、みりん風調味料はアルコールがほとんど含まれないため、開封後は冷蔵庫が必要です。同じ「みりん」という名前でも扱いが異なるので、手元の瓶のラベルを1本ずつ確認します。常温でよいと書いてあるものは冷暗所へ移し、反対に常温棚に置いてあるものの中に「開封後は冷蔵庫」と書かれたものがあれば冷蔵庫へ戻します。冷蔵庫の場所は冷やす必要があるもののために空けておくのが基本です。
ドレッシングは開ける本数を1本に絞る
ごま、和風、青じそ、試しに買った変わり種。サラダのたびに気分で選ぶと、どの瓶も少しずつ減り、どれも最後まで使い切れません。ドレッシングの日付は未開封の場合の目安で、開封後は冷蔵庫に入れて早めに使い切るよう案内しているメーカーが多く、1か月ほどを目安に示す場合もあります。4本同時に開けていると、そのすべてを期間内に使い切るのは一人か二人の家庭では難しくなります。扉ポケットは開閉のたびに外気に触れ、庫内でも温度が上がりやすい場所です。ある家電メーカーの例では、奥の棚がおよそ0〜3℃なのに対し、扉ポケットはおよそ0〜7℃とされています。出し入れの多い場所に温度変化に弱い瓶を並べないためにも、開けるのは1本だけにし、使い切ってから次を開けます。切らした日の助けには、酢と油と塩を小さな器で混ぜる一回分のドレッシングが便利です。酢1に対して油2〜3を基本に、醤油を足せば和風、ごまを足せばごま風味になります。作った分はその日のうちに使うため、冷蔵庫に瓶は増えません。
いただき物の瓶詰は「開封日を書いて2つまで」にする
ジャムや佃煮、のりの佃煮、高級なお漬物など、いただき物は嬉しくて大事に食べようとするほど少しずつしか減りません。瓶詰は一つひとつは小さくても背が高く倒れやすく、重ねられないため棚の手前を占領し、後ろの食材を見えなくします。開けた瓶には蓋に開封日を書き、目につく段の手前に置きます。同時に開けておく瓶詰は2つまでと決め、3つ目はどちらかが空になってから開けます。甘さを控えた低糖度のジャムは、開封後は冷蔵庫で早めに食べるようラベルに書かれていることが多いので、いただき物ほどラベルを確認しておきます。いただき物を大事にする方法は、美味しいうちに食べきることです。
マヨネーズとケチャップの「2本目」をなくす
使いかけが扉にあり、奥の棚にもう1本ある。最初の1本が底に貼り付いて出にくくなったときに新しい1本を開けると、古い方はまだ中身があるため捨てられず、同じ調味料が2か所に残ります。マヨネーズのように開封後は冷蔵庫で保存し、1か月ほどを目安に使うよう案内されるものは、2本同時に開けるとどちらもその期間を過ぎやすくなります。底に残った分は蓋を締めて逆さに立てておくと、次に使うとき口の方へ集まっています。最後の少しはドレッシングやタレに混ぜて使い切る方法もあります。新しい1本を開けるのは、古い1本が本当に空になってからです。
茶色い瓶の列は「よく使う1本か2本」に絞る
麺つゆ、ポン酢、焼肉のタレ、すき焼きのタレ、照り焼きのタレ、しゃぶしゃぶのタレ。扉の下段に6本並ぶことも珍しくありません。それぞれの原材料表示を見ると、多くの瓶で最初かその次に書かれているのが醤油です。つまり、これらの多くは醤油に甘味や酢、出汁、香味を足した合わせ調味料です。醤油1本に対して合わせ調味料が6本あれば、場所の上では醤油を7本持っているのに近い状態です。重さで見ると、ガラスや厚手のボトルに入った合わせ調味料は1本300g前後になることもあり、6本で2kg近くになります。2リットルの水のペットボトル1本分の重さを、毎日何度も扉ごと動かしていることになります。合わせ調味料は疲れた日の夕食を助ける道具なので、すべてを悪者にする必要はありません。問題は数です。麺つゆのように煮物にも麺にも卵焼きにも使える1本は残す価値があります。一方、年に数回しか使わないタレは、その料理を作る日に小さな瓶を買うか、基本の調味料で作る方法があります。照り焼きのタレは醤油・みりん・砂糖を同量程度で合わせる作り方がよく知られ、好みで甘さや濃さを調整すれば十分です。すき焼きの割り下も醤油・みりん・砂糖に水か酒を足すのが基本です。
残す基準は「今、使っているか」で考える
調味料の見直しで迷ったときは、賞味期限だけで判断せず、開封してからの保存目安と使用頻度を基準にします。未開封の日付がまだ先でも、開けてから時間が経ったものは早めに使い切るか、状態を確認して手放します。冷蔵庫の扉が軽くなると、開閉のたびに感じていた負担が減り、何がどこにあるかも分かりやすくなります。全部を一度に片付けようとせず、次の順番でできる場所から一つずつ進めるのが続けやすい方法です。
- 使う予定のない小袋を手放す
- 重複したチューブを1本にまとめる
- 常温保存できる瓶を冷蔵庫から出す
- ドレッシングは開封を1本に絞る
- いただき物の瓶詰は開封日を書いて2つまでにする
- マヨネーズとケチャップの2本目をなくす
- 茶色い瓶の合わせ調味料をよく使う1本か2本に絞る