毎朝のゆで卵で体に起こる変化と、栄養を無駄にしない食べ方
朝食の健康習慣

毎朝のゆで卵で体に起こる変化と、栄養を無駄にしない食べ方

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「コレステロールが気になるから卵は1日1個まで」——そう決めている方は多いかもしれません。しかし、食事からのコレステロールの上限は2015年にアメリカの食事指針と日本の食事摂取基準の両方で撤廃され、毎朝のゆで卵は中高年の体を支える手軽な習慣として見直されています。

ただし、ただ食べればいいわけではありません。茹で時間や組み合わせを間違えると、せっかくの栄養が十分に活かせないこともあります。この記事では、毎朝ゆで卵を食べることで期待できる体の変化と、効果を高めるための具体的な茹で方・食べ方・選び方を紹介します。

毎朝のゆで卵で期待できる6つの変化

卵はひよこが育つための栄養を殻の中に詰め込んだ食品です。必須アミノ酸をすべて含み、タンパク質の質を示すスコアは満点。さらに脳や目、骨に関わる栄養素も含み、1個およそ30円という手頃さも魅力です。ここでは、動画で紹介されていた6つの変化を、報告としてお伝えします。個人差があるため、すべての人に同じ効果が現れるわけではありません。

1. 記憶の材料「コリン」を補う

物忘れが増えたと感じるとき、原因は加齢だけとは限りません。脳の神経伝達に関わるコリンという栄養素が不足している可能性もあります。卵1個にはおよそ150mgのコリンが含まれ、食品の中でも含有量が多いとされています。アメリカの約1400人を対象にした研究では、コリンを多く摂る人ほど記憶の成績が良かったという報告があります。毎朝1個のゆで卵で、脳の配線を作る材料を補えるかもしれません。

2. 筋肉の合成を助けるロイシンが豊富

50代以降、何もしなければ筋肉は年に1%ほど減るといわれます。筋肉量が落ちると転倒リスクが高まり、寝たきりへの入り口になりかねません。筋肉を作る合図となるアミノ酸の一つがロイシンで、卵にはこれが豊富に含まれます。卵1個のタンパク質はおよそ6g。朝に2個食べれば肉60g分に近い量になります。高齢者ほどタンパク質摂取で筋肉量を保ちやすいという報告もあります。

3. 目の黄斑部を守るルテイン

新聞の文字がかすむ、夜の運転が怖くなった——目の黄斑部の衰えは静かに進みます。黄斑部を守るのがルテインという黄色い色素で、卵黄に含まれます。卵黄のルテインは野菜由来のものより体に吸収されやすいという研究があります。ルテインは体内で作れないため、食事から補う必要があります。卵の黄身の色は、目を守る色でもあるのです。

4. コレステロールの考え方は変わった

長年「卵はコレステロールが多いから体に悪い」と言われてきました。しかし、食事からのコレステロールが血液中の値に直結しないことが研究で分かり、2015年には上限が撤廃されました。数十万人分の研究をまとめた解析では、1日1個の卵は心臓病と関連しなかったと報告されています。ただし糖尿病のある方は量について医師と相談する必要があります。

5. 満腹感が続き、間食を減らす

朝にパンだけを食べると、昼前にお腹が空いて間食してしまうことがあります。中高年の体重増加は、筋肉が減って脂肪に置き換わることから始まります。卵は少ない量で満腹感が続く食品で、朝食を卵にした人はパンだけの人より昼までの空腹感が少なかったという研究があります。間食が減れば1日の糖質も自然と減り、体重管理に役立つかもしれません。

6. 骨を支えるビタミンDを補給

50代以降、特に女性は骨がもろくなり、手首や背骨の骨折が増えます。骨を作るカルシウムの吸収を助けるのがビタミンDで、日光と限られた食品からしか摂取できません。卵は数少ないビタミンDを含む食品の一つです。骨折をきっかけに活動量が減り、筋肉が落ちてさらに転びやすくなる悪循環を防ぐ材料として、卵はタンパク質とビタミンDの両方を備えています。

効果を損なう3つのNG習慣

毎朝卵を食べていても、次のような習慣があると栄養の一部が無駄になることがあります。

1. 15分以上固く茹でる

黄身の周りが黒ずんだゆで卵を見たことはありませんか。あれは茹ですぎによって黄身の成分が鉄と結びついたもので、体に害はないものの風味が落ち、タンパク質も硬くなって消化に時間がかかります。沸騰後、半熟なら7分、固茹ででも10分を目安にしましょう。それ以上茹でないことが大切です。

2. 卵だけの朝食で済ませる

卵は優れた食品ですが、食物繊維はほとんど含まれていません。卵だけでは腸内環境を整える餌が足りず、便通も整いにくくなります。野菜や海藻、きのこを一品添えるだけで、卵の朝食は完成に近づきます。

3. 生卵ばかりで食べる

卵かけご飯は体に良いと思われがちですが、生の卵白にはビオチンというビタミンの吸収を妨げるアビジンという成分が含まれます。また、生卵のタンパク質は加熱した卵より消化吸収されにくいとされています。卵かけご飯を食べるなら、熱いご飯の上で白身に少し熱を通すのが一つの方法です。毎朝の習慣としては、加熱した卵を基本にすると良いでしょう。

スーパーで失敗しない卵の選び方

賞味期限の意味を知る

卵の賞味期限は「生で安全に食べられる期限」です。加熱して食べるなら数日過ぎても問題ないとされていますが、ひびが入っている卵は期限内でも生では食べないでください。買ったら冷蔵庫で保存し、尖った方を下にすると鮮度が長持ちします。ドアポケットは開閉で温度が変わりやすいので、パックのまま棚の奥に置くのがおすすめです。

赤玉と白玉に栄養の差はない

殻の色は鶏の品種の違いによるもので、中身の栄養はほぼ同じです。赤玉が高いのは飼育費がかかるからで、体への効果に差があるわけではありません。

目的があるなら栄養強化卵を見る

普通の卵1個のビタミンDはおよそ2μgですが、強化卵では2〜3倍のものもあります。骨や筋肉が気になるならビタミンD強化、目が気になるならルテインやDHAの表示を目安に選ぶと良いでしょう。

効果を高める食べ合わせ3つ

ゆで卵と納豆

卵に少ないビタミンKを納豆が補います。骨のタンパク質を働かせるには、この組み合わせが役立ちます。納豆1パックとゆで卵1個で、朝のタンパク質はおよそ14gになります。

ゆで卵とブロッコリー

卵に足りない食物繊維とビタミンCをブロッコリーが補い、卵の油がブロッコリーの油溶性栄養素の吸収を助けます。冷凍ブロッコリーで十分です。電子レンジで2分加熱し、ゆで卵と一緒に皿に盛るだけです。

ゆで卵とトマト

トマトのリコピンは卵と一緒に食べると吸収がおよそ4倍に上がったという研究があります。ゆで卵を切ってトマトにのせ、オリーブオイルを少しかければさらに吸収が高まります。脳と筋肉に卵、血管にトマト。朝の一皿で体の複数の場所を同時にケアできます。

よくある疑問への答え

1日に何個まで食べていい?
健康な人なら1〜2個が目安です。ただし糖尿病や脂質異常症で治療中の人は、必ず医師に量を確認してください。

半熟と固茹で、どちらが体に良い?
目的によります。消化のしやすさなら半熟、保存して持ち歩くなら固茹でが向きます。どちらも茹ですぎなければ問題ありません。

卵は1日のうちいつ食べるのが良い?
朝が良いとされています。朝にタンパク質を摂ると体内時計が整い、1日の筋肉合成が始まりやすくなるからです。

黄身についている白い紐は取った方がいい?
取らなくて大丈夫です。あれはカラザと呼ばれるタンパク質で、黄身を中心に固定する役割があり、食べても問題ありません。

毎朝のゆで卵は、脳の材料を届け、筋肉を作り、目と骨を守る可能性があります。その力を活かすには、茹ですぎない7〜10分と、野菜や納豆を一品添えることが鍵です。明日の朝、いつもの1個を少しだけ変えてみませんか。

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