70代の年末年始、朝食と昼食の支度を軽くする三つの工夫|紙の目安と小皿の準備
食生活

70代の年末年始、朝食と昼食の支度を軽くする三つの工夫|紙の目安と小皿の準備

読了目安:約4分
文字サイズ

年末年始は起床時刻が変わり、朝食が昼に近づいたり、自分の昼食を後回しにしたりしがちです。こうした乱れは年のせいでも怠けでもなく、食事の準備に小さな手間が重なっているために起こります。食事の時刻を紙に書き、小皿を先に決め、忙しい日の自分の昼を一皿だけ先に用意する。この三つの工夫で、支度の迷いを減らせます。

朝食の時間がずれるのはなぜ? 紙の目安でどう整える?

朝食が遅くなるのは、起きる時刻や朝の用事の順番が普段と変わるからです。洗濯や片付けを先に済ませているうちに、食卓へ向かうのが後回しになります。お腹が空くまで待つと、昼の支度が気になり、結局昼を抜こうかと迷うこともあります。

そこで、朝食の目安の時間帯を紙に書いて食卓の隅に置きます。細かい予定表ではなく、普段の起床から朝の用事が落ち着く頃を「8時頃から9時頃」のように幅で示すのが一案です。この紙は、守れたかを採点するためのものではありません。自宅で迷ったときに見返す、戻る場所を知るための目印です。公的な食生活指針でも、朝食を含む食事のリズムを大切にすることが示されています。ただし、決めた時刻そのものに体の不調を整える働きがあるわけではありません。

たとえば、一人暮らしの70代女性が、朝食の前に済ませたい用事と後に回せる用事を紙の上で分け、朝の用事が落ち着く頃を目安にした例を考えてみます。寝坊した日は自分を責めるのではなく、次の食事をいつにするか考えるために紙を見返します。合わない日は紙の方を直して構いません。

持病がある方や服薬中の方は、食事の変更前に医師や薬剤師に相談してください。食欲が乏しい状態が続くときは、時刻の工夫だけで済ませず、かかりつけに相談しましょう。

一人分の朝食が面倒になるのはなぜ? 小皿でどう変わる?

一人分の朝食が面倒に感じるのは、食べることより「何を出すかその場で決めること」が負担になっているからです。冷蔵庫に食材があっても、献立を考えるところで手が止まり、お茶とお菓子だけで済ませてしまう朝があります。

対策は、前日の夕食の片付けの後に、翌朝のおかず用の小皿を一枚だけ選んでおくことです。食べ物は入れず、清潔で乾いた器を食器棚の手前や出し入れしやすい場所に置きます。朝はその器を見て、冷蔵庫にある豆腐や十分に火を通した卵などを添えます。器が決まっていると、朝の迷いが一つ減ります。

たとえば、以前は家族の分も作っていた80代の女性が、一人分の朝食でおかずが決まらずお菓子に手が伸びていた例を考えます。夕食後に小皿だけを選ぶようにしたところ、朝に豆腐を添えることを思いつき、別の日には卵を添えられたといいます。ただし、日によって食欲は違うため、同じ量を目指す必要はありません。小皿の役目は量を競うことではなく、朝の支度に見通しを作ることです。

豆腐なら50gほど、卵なら半分ほどは、量を想像するための一例です。噛む力や飲み込む力には個人差があるため、柔らかさや形にも配慮が必要です。卵や大豆にアレルギーがある方は該当する食材を避け、塩分やタンパク質に制限がある方は決められた食事に合わせてください。家にある食材と器を使うなら追加の費用はかかりません。

忙しい日の昼食を抜いてしまうのはなぜ? どう防ぐ?

行事の支度や片付けがあると、家族の食事は整えても自分の昼食は後回しになりがちです。食べるものがないのではなく、選ぶ気力が残っていないために、お茶だけで過ごして夕方に空腹を感じることになります。

この対策は、忙しくなる前に自分の昼の一皿を先に用意しておくことです。外出の前に鞄の中身をまとめておくのと同じで、冷蔵庫に昼の分があれば「何から始めるか」の手がかりになります。立派な献立を増やすのではなく、普段の食事を残しておく考え方です。

たとえば、行事の前に家の片付けと料理が重なる70代女性が、家族の料理を作るついでに自分の分も一皿に取り分けて冷蔵庫へ入れておく例を考えてみます。この方法は、疲れた昼に朝の自分から一皿を受け取るような準備です。具体的な量や食材は普段の食事に合わせ、無理に品数を増やしません。

持病や服薬の状況によっては、食事の内容や時間帯を自己判断で変えず、医師や薬剤師に相談してください。食べると苦しい、むせが続くなどの変化がある場合も、かかりつけで相談しましょう。

年末年始の食事の乱れは、一度に立て直そうとすると続きません。紙の目安、小皿の準備、自分の昼の一皿。どれか一つから始めて、合わなければ形を変える。その繰り返しで、明日の朝の支度は少し軽くなります。

シェアする

気になる記事から、別の視点も見つけてみませんか。

トマトは冷やすだけでは吸収しきれない。温め・油・常温保存で引き出す食べ方
食生活

トマトは冷やすだけでは吸収しきれない。温め・油・常温保存で引き出す食べ方

冷たいトマトに塩をひと振りして食べるのは、夏の楽しみのひとつです。ただ、健康面で見ると、生のまま冷やして食べるだけでは、トマトの中心的な成分であるリコピンを取り込みきれていません。リコピンは細胞の壁の奥にあって油に溶けやすい性質のため、加熱して壁を壊し、油と一緒に取るほうが吸収されやすくなります。赤...

記事を読む
甘酒はコップ1杯で角砂糖9個分。負担を減らす飲み方と選び方
食生活

甘酒はコップ1杯で角砂糖9個分。負担を減らす飲み方と選び方

毎朝、体にいいと思って甘酒を飲んでいる。その一杯が、砂糖不使用でも糖質の塊になっていることがあります。米麹甘酒はコップ1杯200mlで糖質がおよそ36g。角砂糖にすると9個ほどです。飲む量と時間、選び方を少し変えるだけで、甘酒の良さを残しながら毎日の糖分を減らせます。まず確認したい、甘酒の種類と糖質の現実甘酒...

記事を読む
サバ缶の汁、捨てていませんか? 汁ごと使う理由と台所でできる5つの工夫
食生活

サバ缶の汁、捨てていませんか? 汁ごと使う理由と台所でできる5つの工夫

サバ缶を開けたとき、汁をそのまま流しに捨てていませんか。青魚の缶詰は、加熱や保存の過程で魚に含まれる油やうまみ、栄養の一部が汁に移ると考えられています。汁を捨ててしまうと、せっかくの成分を流してしまうことになります。汁ごと使うことは、特別な食材を買わずに毎日の食事へ無理なく取り入れる方法です。年齢を...

記事を読む
70代女性が毎日の献立で意識したい5つとは?卵・青魚・大豆・緑の野菜・汁物の具の取り入れ方
70代の食事

70代女性が毎日の献立で意識したい5つとは?卵・青魚・大豆・緑の野菜・汁物の具の取り入れ方

椅子から立ち上がるとき、手で膝を押していませんか。夕方の台所で「よいしょ」と声が出る日が増えたとしても、それを年のせいだと決めつける前に、毎日の献立で変えられる部分があります。70代の女性が意識したい五つの工夫は、卵、青魚、大豆、緑の野菜、汁物の具です。特別な食材や高いお金は必要ありません。ここでは、...

記事を読む

気になるテーマを、次も。

フォローしたテーマの新着記事をホームに表示します。登録は不要です。