全国のレンタル店が減っています。TSUTAYAでは2017年から2021年にかけて毎年70〜100店舗が閉店したと伝えられています。スマホや定額動画の普及だけが理由ではなく、サービスの中身や店舗戦略の変化も影響しています。この記事では、閉店が続く理由を整理し、動画配信や定額サービスを選ぶときに確認したい点をまとめます。
レンタル店が減った3つの背景
まず、利用者の娯楽の選び方が変わりました。スマホで動画を見たり音楽を聞いたりできるようになり、わざわざ店舗へ行って作品を借りる必要性が下がりました。無料動画や定額配信が増えたことで、レンタルという行動そのものが以前ほど選ばれなくなっています。
次に、TSUTAYA TVのサービス内容が問題になりました。2008年に始まった定額見放題サービスは、見放題と宣伝しながら対象作品が限られており、追加料金が発生する仕組みでした。この表示が景品表示法違反にあたるとして、消費者庁から課徴金1億1753万円の納付命令が出ています。定額で全部見られると思って加入した利用者にとって、期待とのずれが大きかったことがわかります。
そして、店舗戦略の転換も閉店を後押ししました。地域密着型の小さな店を減らし、大型の書店カフェやラウンジに力を入れる方針へ変わったため、郊外や住宅街の店舗が閉まりやすくなりました。近所のレンタル店がなくなる背景には、単なる利用者減少だけでなく、会社側の店の形を変える判断も含まれています。
TSUTAYAが地域から大型店へ移った流れ
1980年代に貸しレコードと書店から始まり、1990年代にはフランチャイズ展開で全国に店舗を増やしました。2003年に始まったTポイントは、TSUTAYA以外の店でもポイントがたまる仕組みとして会員を広げ、レンタル利用の定着に一役買いました。しかし、その後のスマホ普及と娯楽の多様化で、レンタル事業の売上は伸びにくくなりました。
このため、会社は地域に小さくある店を減らし、滞在時間を長くしてもらう大型の書店カフェへ資源を移しました。閉店が増えたのは、レンタルが完全に不要になったからではなく、店の役割を「借りる場所」から「過ごす場所」へ変えようとした面もあります。
「見放題」の表示に惑わされないための確認手順
動画配信サービスを選ぶとき、まず確認したいのは「見放題」の対象作品です。定額プランに加入しても、人気作品や新作が別料金になっていることがあります。サービス紹介ページの小さな注記や対象作品一覧を、申し込み前に一度確認すると、思わぬ追加課金を避けやすくなります。
- 月額料金だけでなく、見たい作品が追加料金になるかどうかを調べる
- 無料トライアル期間後の自動更新条件と解約方法を確認する
- 見放題対象の作品数やジャンルが自分の好みに合っているかを見る
たとえば、あるサービスは月額が安くても、見たい映画のほとんどがレンタル扱いで1本ごとに数百円かかる場合があります。月に何本見るかを想定して、合計額を比べると判断しやすくなります。これはあくまで目安であり、視聴頻度や好みによって最適な選び方は変わります。
レンタルとサブスクを使い分ける考え方
すべてを定額サービスにまとめる必要はありません。見たい作品がはっきり決まっているときは、単品レンタルや購入のほうが安く済むこともあります。一方、毎月いろいろな作品を気軽に楽しみたい人には、対象作品が豊富な定額サービスが合うかもしれません。
店舗を利用する場合は、大型の書店カフェに変わった店では、本を買わなくても有料のドリンクを頼みながら店内で本を読めるスタイルが増えています。店によっては30分550円程度の利用料を支払って、気になる本を試し読みしてから購入を決める使い方もあります。レンタル目的で行くと期待と違うことがあるため、事前に店舗の形態を確認しておくと無駄足を減らせます。
娯楽費を整えるための小さな確認
TSUTAYAの閉店が続くのは、スマホやサブスクの普及、見放題表示をめぐる問題、大型店への事業転換が重なったためです。私たちの暮らしでは、定額サービスを選ぶときに「見放題」の範囲と追加料金を確認し、レンタルとサブスクを目的に合わせて使い分けることが、娯楽費の無駄を減らす第一歩です。