冷凍ブロッコリーが生に負けるのはスルフォラファンだけ。からし粉で補う冷凍・生の使い分け
食と健康

冷凍ブロッコリーが生に負けるのはスルフォラファンだけ。からし粉で補う冷凍・生の使い分け

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冷凍ブロッコリーは、袋のまま加熱できる手軽さから「手抜き」に見えることもあります。ただ栄養面で見ると、ビタミンCや葉酸は生を長く茹でるより残りやすい場合があります。一方で、冷凍にはっきりした弱点が一つあります。それがスルフォラファンを作る酵素の働きです。この弱点は、台所にあるからし粉をごく少量加えることで補えます。

生と冷凍のどちらが優れているかではなく、調理の場面に合わせて弱点を埋めることが、毎日続けるための近道です。

冷凍と生、栄養面で何が違うのか

ブロッコリーはビタミンCや葉酸、ビタミンK、食物繊維をまとめて摂りやすい野菜です。100gあたり37kcal程度でありながら、タンパク質も5g近く含みます。ただし、これらの栄養は調理の仕方で残り方が大きく変わります。

ビタミンCは冷凍が残りやすい

生のブロッコリーをたっぷりの湯で茹でると、ビタミンCの6割ほどが湯に流れ出てしまうといわれます。冷凍ブロッコリーも加工時に短時間の加熱を経ますが、すぐ凍らせるため、冷蔵庫で数日置いた生よりビタミンCが残っていたという調査もあります。長く茹でるより、短い加熱で済む冷凍のほうが、ビタミンCを保ちやすい場面は多いです。

葉酸も水に溶けやすい

葉酸は血液をつくるために欠かせない栄養素で、水に溶け出しやすい性質があります。冷凍なら凍ったまま電子レンジで加熱できるため、湯に触れる時間を短くできます。生でも、茹でるより蒸すか電子レンジ加熱にすれば、葉酸の減少を抑えやすくなります。

スルフォラファンは生のほうが有利

ブロッコリーに含まれるスルフォラファンは、切ったり噛んだりして細胞が壊れると、酵素の働きで作られます。生のブロッコリーは、切ってから30〜40分ほど置いて加熱すると、この成分が作られやすくなると報告されています。

一方、冷凍ブロッコリーは下茹でに相当する加熱を経ているため、この酵素の働きが弱まっています。ここが冷凍の最も大きな弱点です。ただし、スルフォラファンと肝臓の働きやがん予防との関係は研究が続いている段階で、確実な効果として示されているわけではありません。

冷凍の弱点をからし粉で補う

加熱した冷凍ブロッコリーに、からし粉をごく少量混ぜると、弱まった酵素の働きを外から補い、スルフォラファンが作られやすくなったという研究があります。からし粉にも、ブロッコリーと同じようにスルフォラファンを作る酵素が含まれているためです。

使う量は、1人分に対して小さじ4分の1ほどが目安です。辛みが気になる場合は、さらに少量から試すとよいでしょう。味を変えずに済ませたいなら、和え衣や炒め物の味付けに混ぜる方法もあります。

台所での使い分け

毎日の付け合わせや味噌汁の具には、冷凍を凍ったまま電子レンジで加熱するのが手軽です。湯に長くさらさない分、ビタミンCや葉酸を保ちやすく、洗う・切る手間もありません。

週末にゆっくり料理する日は、生のブロッコリーを切ってしばらく置き、蒸すか電子レンジで加熱します。冷凍を使う日は、からし粉を少し加えて弱った酵素を補うと、両方の良さを活かせます。

一人暮らしや二人暮らしでは、冷凍庫に一袋、冷蔵庫に一株を常備しておくと、使い切れずに黄色くしてしまう無駄を減らせます。

栄養を逃がす扱い方に注意

長く茹でる

色よく柔らかくしようと、大鍋で5分以上茹でる人もいます。しかし茹でる時間が長いほど、ビタミンCや葉酸は減りやすくなります。茹でるなら湯は少なめにして短時間で上げ、水にさらさずそのまま冷まします。生の場合は、耐熱皿に並べて水を少量加え、電子レンジで2分ほど加熱する方法が手軽です。

太い茎を捨てる

花の部分だけを切り取り、茎を捨ててしまうと、食物繊維やビタミンCを取りこぼします。茎は外側の硬い皮を厚めにむけば、中は柔らかく甘みがあります。薄切りにして炒め物や味噌汁の具にすると、一株を無駄なく使えます。

解凍して水気を絞る

冷凍ブロッコリーを解凍し、出てきた水を手で絞ると、溶け出した栄養まで流しに捨てることになります。凍ったまま加熱するのが基本です。スープや炒め物には凍ったまま入れ、和え物にするときも電子レンジで加熱し、出てきた水分ごと味付けに使います。

合わせると取り入れやすい食材

すりごま:ごまの油はビタミンKやベータカロテンの吸収を助けます。蒸したブロッコリーにすりごまと醤油を少量合わせると、香りで塩分も抑えやすくなります。

鶏むね肉:タンパク質と野菜を一皿で揃えられます。少量の油で炒めると、油に溶ける栄養も取り入れやすくなります。食が細くなった人にも向く組み合わせです。

納豆:ブロッコリーを細かく刻んでしばらく置き、加熱してから納豆と混ぜます。刻むほど細胞が壊れ、スルフォラファンが作られやすくなります。ただし納豆とブロッコリーはどちらもビタミンKが多いため、ワルファリンを服用している人は量を急に変えず、医師や薬剤師に相談することが大切です。

冷凍ブロッコリーの弱点は、からし粉という小さな工夫でかなり補えます。同時に、生のブロッコリーも長く茹でなければ栄養を保ちやすくなります。勝ち負けを決めるより、冷凍と生の弱点を知って、今日の料理に合うほうを選ぶことが、無理なく続けるための実用的な判断になります。

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