長時間座っていると、夕方に足が重くなる、背中が張る、立ち上がるときに力がいる——こうした変化は、加齢だけのせいではありません。同じ姿勢が続くと足の筋肉のポンプ作用が弱まり、血液や水分の巡りが滞りやすくなると考えられます。厚生労働省の資料でも、無理のない範囲で体を動かすことの大切さが触れられています。椅子に座ったままできる小さな動きと、こまめな水分補給を組み合わせると、負担をやわらげやすくなります。ここでは、座りっぱなしの時間にありがちな疑問をQ&A形式で整理します。なお、登場する体験談はよくある例をもとにした仮の話です。
Q1. 座っていると足が重くなるのはなぜ?
足の筋肉は、血液を心臓へ押し戻すポンプの役割をしています。座ったまま足首を動かさないでいると、このポンプが休み、足元に血液や水分がたまりやすくなります。山から流れる小川の流れが緩やかになると砂がたまるように、足の巡りも滞りがちになると考えられます。
足首を回す動きは、川の流れを整える小さな水車のような働きをします。仮の例として、夕方になると足が張って靴がきつく感じていた70代の女性が、テレビのCMのたびに足首を回したり、つま先とかかとを上げ下げしたりすることを1週間ほど続けたところ、夕方の足の重さが少しやわらいだという話があります。
やり方は次のとおりです。
- 椅子に浅く腰かけ、背筋を軽く伸ばし、両足を床につける。
- 片方の足を少し前に浮かせ、足首を外回りに5回、内回りに5回ゆっくり回す。
- かかとを床につけたままつま先を高く上げ、次につま先を床につけてかかとを高く上げる。この上げ下げを両足で1分間ほど行う。
1日3〜4回を目安にします。費用はかからず、道具もいりません。痛みがあるときや持病のある方は、無理のない範囲で行い、気になるときは医師や薬剤師に相談してください。