アーティスト・GACKT氏が人間関係の在り方について語った言葉の数々は、多くの人の胸に響く。出会いから別れまでのプロセスをどう捉え、自分軸で生きるか。その核心には「来る者は拒まず、去る者は追わない」という姿勢と、自ら行動し続ける覚悟がある。
「来る者拒まず、去る者追わず」──関係性の基本姿勢
人間関係を気づくっていうのは出会いから始まって別れまでがあるじゃん。僕はまず来るものは拒ばまず、去るものは追わないって決めてんだよね。
GACKT
この言葉は、相手の意志を尊重しつつ、自分から距離を取らない覚悟を示している。同時に、先輩や後輩には自分から連絡を入れることを基本とし、「忙しいから」という理由で連絡を控えることは「一生会えない言い訳」だと断じる。忙しいのは当たり前であり、その中で相手に時間を作ってもらうことこそが努力と誠意だと語る。
環境を選び、まず自分を幸せにする
お前が幸せじゃないのに他人幸せにできるってどういう見解なんだ。お前が幸せだから人も幸せにできるけど、お前が不幸せでお前がお前のことを愛してないのにどうやって他人のことを愛せるんだ。
GACKT
ネガティブな環境に身を置き続けることは、自らがその環境を作った責任だという。幼馴染や家族、同級生といった「過去の縁」を理由に関係を断ち切れないままでは、自分の人生を台無しにする。自分の人生は自分で責任を持つべきだと、強く説く。
落ち込む暇があれば笑い話に変える努力を
揉め事や落ち込む出来事は避けられない。だが、落ち込んでいても何も好転しない。過去の落ち込み期間を「無駄」と感じたら、次はその分を取り戻す行動を取るしかない。「悲しんでても苦しんでても逆に笑ってても物事は何も好転しない。だったら笑ってた方がいい」という言葉通り、笑い話にできるほどの結果を出すことを目指す姿勢が、次の苦難を「大したことない」と思わせる力になる。
組織で自分を貫くには「結果」が不可欠
結果を出した人が貫けるんだよね。だから結果ありきでの話になってくるから。最初から我を通すっていうのはそれはちょっと虫がいいというか。だったら独立しろよって話なんだよ。
GACKT
会社員として組織に属する以上、結果を出さずに主張しても通らない。失敗のエネルギーを次への爆発力に変え、挽回だけでなくさらに上回る成果を出すための逆算思考(ゴールからのスケジュール作成)を実践する。達成感は「余裕のある中でのクリア」ではなく、「寝る間も惜しんでやり尽くした先」にしか生まれないと強調する。
同じ時間を使うなら「難しい方」を選ぶ
例えばAが楽なことでBが難しいことだったら、同じ時間をかけるんだったら難しい方を選んだ方が苦しいしんどいしでもその分得られるものも大きいんだよ。
GACKT
「急がば回れ」は遠回りせよという意味ではなく、苦難を乗り越える方が最終的に得られるものが大きいという教えだ。やりきった先の感動が次の挑戦へのモチベーションになるため、「努力が報われない」と感じても、命がけの努力なら必ず返ってくる——タイミングにズレがあるだけだと信じ、やり続けるしかないと語る。
新成人へ──失敗を恐れず、ドアを開け続けろ
若いんだからとにかく失敗を恐れずにいろんなことチャレンジした方がいい。30になってから40になってからやるのはやっぱり意味が違う。
GACKT
若いうちの失敗は人生の長さから見れば大したことではない。やらない後悔(「やっときゃよかった」)だけが残る人生こそ寂しい。時間には限りがあり、若いうちはその実感が湧きにくいが、たった一つの行動(外に出る、自分から声をかける、ドアを開ける)が人生を大きく揺らす。
心のドアを閉じる理由の多くは「騙されたくない」という恐れだが、ドアを閉じても騙す人は巧みに入り込む。最後の一枚だけガラス扉を閉めておけばよく、それ以外は開け放って受け入れることで、特定の誰かに執着せず、出会いも別れも「縁」として冷静に受け止められるようになる。
おわりに
関係性の整理、失敗の昇華、結果へのこだわり、そして若者へのエール。すべての根底にあるのは「自分の人生を自分で決め、全力で生き抜く」という覚悟だ。出会いも別れも縁と割り切り、感謝だけを残して前に進む。その姿勢こそが、人生を豊かにする唯一の道なのかもしれない。